公益財団法人日本ケアフィット共育機構は、誰もが暮らしやすい共生社会をめざして、サービス介助士の資格の認定・普及・教育に取り組んでいます。東京2020オリンピック・パラリンピックを契機に、障害は個人の心身にあるのではなく健常者を前提とした社会構造が生み出しているものであるとする「障害の社会モデル」を広め、共生社会を築くためのムーブメント「チーム誰とも(誰もが誰かのために共に生きる委員会)」を発足しました。
当社では、2020年2月に開催された「バリアフルレストラン」のPRを支援。日本ケアフィット共育機構が定期刊行しているフリーペーパー『紲 Kizzna』のバリアフルレストラン特別号と、「チーム誰とも」によるオウンドメディアのコンテンツ制作も行いました。
バリアフルレストランは、「車いすユーザーであることが当たり前」「二足歩行する人が障害者」な社会を前提としたレストランです。社会の多数派と少数派をひっくり返した仮想世界を通して、「障害は社会の仕組みから作り出されている」(障害の社会モデル)ことの体験を目的としています。
イベントを追体験し、気づきを深める冊子制作

チーム誰ともが伝える「障害の社会モデル」は、直観的な理解が難しい概念です。『紲 Kizzna』バリアフルレストラン特別号では、レポート記事や図解ページを設けることで、バリアフルレストランに参加していない人もイベントを追体験し、「障害の社会モデル」の理解が深められる冊子を制作しました。当日参加した人にとっても、イベントの背景や仕掛けを伝え、気づきを深めるきっかけになる誌面づくりを行いました。
また、ユニバーサルデザイン(視覚的な可読性)も考慮しながらも、読者の目をひき、手にとってもらいやすいものにしたいというクライアントの想いを反映し、デザインにもこだわりました。
活動の想いや背景をオウンドメディアで発信
チーム誰ともの始動を広く伝え、共感者を増やすため、オウンドメディアでのコンテンツ発信を行いました。ブログメディアnote上にて、バリアフルレストランの体験レポート記事や、チーム誰ともの目指すビジョンや活動の背景を伝える記事を制作しました。

レストラン店長を務めた車いすYouTuber・寺田ユースケさんが想いをつづった寄稿記事や、チーム誰ともで監修を務めた東京大学准教授星加良司さんが「障害の社会モデル」を解説するインタビュー記事なども発信。これらは、『紲 Kizzna』バリアフルレストラン特別号に掲載した記事を再編集し、ロングバージョンとして公開したものです。
チーム誰との活動の狙い、背景を伝え、ムーブメントにつなげていくための情報発信をしました。

参考:
・note(ブログサービス) https://note.com/team_dare_tomo
・【case】プロジェクトストーリーを深く伝え、SNSで話題化したメディア戦略